こんにちは!
COCOPORT豊中です。
今回は、先日実施しましたグループワークの様子をご紹介いたします。
グループワークのテーマは「相手の話をきこう」。
ご友人、ご家族、またお店の店員さん…毎日の生活の中で、誰かの話をきく場面はたくさんありますね。
もっと言えば、テレビのニュースキャスターなど、対面しなくても相手からの情報を得る場面はたくさんあります。
そんな、日常の動作の一つとして行われている「話をきく」ということですが、きき方によって会話の進み方が変わってきます。
今回は、「きく」ことの大切さやポイントなどについて、みなさんで一緒に考えました。
まずは、いくつかの会話の具体例をもとに、話し合いました。
例としてあげた会話は、”自分がテレビで見聞きしたことを相手に伝える”という場面です。
ところが、相手からの返事は自分が話したいと思う話題とは違う話題。
相手に伝えようと話しかけた人物は、思う方向に会話が進まずがっかりしてしまいます。
利用者のみなさまにロールプレイでそれぞれの登場人物の言葉を読んでいただき、会話がうまく進む方法を考えました。
たくさんの意見が出ました!
話すときには、
〇情報をしぼる(たくさんの内容を一気に詰め込むと、相手もどの話題を拾ってよいかがわからない)
〇何がしたいのかを伝える(議論がしたいのか、雑談をしたいのか)
〇一度で伝わらなくても、すぐにあきらめずに伝え続ける
聞くときには、
〇相手の言葉を一度受けとめる(すぐに自分の意見を言わない)
〇相手の言葉にすぐに反応しようとしすぎると、空回りしてしまう
この中で興味深かったのは、話した側からすると話題がそれたように感じていても、聞き手からするとそうとは限らないということ。
自分が議論をしたいと思っていても、相手は雑談をしたいと感じているかもしれません。
いわゆる「井戸端会議」だと、各々が自分の言いたいことを好きなように話しているということはよくありますね。
そう考えると、一見かみ合わないように見えるやりとりも、おかしくないかもしれない。
相手の視点に立ってみる。
とても大切なことのように感じました。
その後は、「じっくりきく」練習をしました。
練習といっても、堅苦しいものではなくゲームを使った練習です。
あらかじめご用意した、たくさんのお題のカードを順番に引き、そのお題に答えていただきます。
お題の内容は、「好きなおにぎりの具は?」と言った答えやすいものから、「もし宇宙人に会ったらどうする?」という答えに時間がかかるものまでさまざまです。
ルールは「だまってきくこと」。質問、からかい、急かすなどは禁止です。
ただ、反応が全くないのも話しにくいということで、「いいね」「なるほど」などのカードを用意し、カードを話し手に見せてもらうことにしました。
ゲームはなごやかに進みました。
質問したくなるような興味深い話も、そこはこらえて、みなさんじっくりと話を聞かれていました。
意外な一面もとびだし、楽しい時間となりました。
また、日頃はあまりお話されない方も、順番が来るとニコニコとお話してくださいました。
ゲーム後に振り返ると、
〇気が楽に話せた
〇周りの反応を勘ぐらなくて良かった
〇相手の反応ではなく、話の内容に集中して話すことができた
といった意見があがりました。
今回のように、「話をさえぎられることがない」「マイナスの反応をされない」「最後まできいてもらえる」という環境は、とても安心感があると思います。
話し手にとってはリラックスできる環境です。
話し手がリラックスしていれば、聞き手も話の内容を受け取りやすい。
最初に書いたような、「会話がかみあわない」という状況は起こりにくくなるのかなと思いました。
利用者のみなさまからあがった意見をうかがい、私にとってもとても有意義な時間となりました。
また、このようなグループワークを実施していきたいと思います。